畳の知識
畳の機能性・効果

空気の浄化作用
畳はしばしば「天然の空気清浄機」などと称されます。それは畳表に使われるい草が、炭とよく似た微細な多孔質構造でできており、空気中の有害物質である二酸化窒素やホルムアルデヒドをスポンジのように吸着するためです。

湿度の調湿作用
い草は優れた調湿性を持つ素材です。湿度が高いときは湿気を吸い取り、乾燥しているときは逆に湿気を放出することで、室内の湿度を快適に保ちます。
カビやダニ、結露の抑制にも効果が期待できます。一年を通して快適な空間を実現してくれる点は、畳を語るに欠かせない魅力です。

弾力性・安全性
畳は弾力性が高く、転倒したときの衝撃を吸収してくれるため、小さなお子様がいるご家庭にも安心です。
また、い草は柔らかい素材なので、床に座っていても長時間快適に過ごせます。さらにい草には抗菌・抗カビ効果もあり、衛生的な床材としても優れています。

防音・吸音効果
畳はやわらかい畳表の層が防音・吸音機能も発揮します。
足音や話し声、テレビやオーディオの音を階下に響かせる心配がありません。
畳のお手入れ

家具の跡がついてしまった場合
まずは、ヘコみが生じた箇所に霧吹きなどで水分を含ませてください。
そこに濡れタオルを当てながらアイロンをかけて畳表を蒸らすことで、ヘコんでしまった箇所も目立たなくなります。水分で膨らみ、元の形に戻る畳の性質を利用したものです。
なお、処置後は湿気でカビが生じないようによく乾燥させる必要がある点にご注意ください。

畳にカビが生えてしまった場合
まずは部屋の換気を行って、カビが発生している個所をしっかり乾燥させます。カビを掃除機で吸い取った後、何度か乾拭きをしてみてください。
落ちにくい場合は薄めたエタノールで湿らせた雑巾で畳をさっと拭きあげてください。
畳は優れた吸湿機能を持つ一方、放っておくとカビの原因となってしまうので、定期的な換気を心がけると良いでしょう。

飲み物・食べ物をこぼしてしまった場合
焦らず、畳にしみこまないうちにタオルやティッシュで拭きとってください。
水分が残ってしまった場合は、塩や小麦粉、粉洗剤などを振りかけることでしっかりと水分を吸収しきることができます。
残った粉は掃除機で吸い取るほか、固く絞った雑巾で何度も優しく拭きあげるとさらにキレイになります。